トラッキングクッキー、スパイウェアクッキーとは?
トラッキングクッキーとは、ユーザーのブラウジング傾向などを収集する目的のクッキーの事である。 トラッキングクッキーは、「トラックウェアクッキー」「スパイウェアクッキー」などとも呼ばれる。
トラッキングクッキーは、どこにでもある普通なWebページを介して保存される。 どこにでもある普通なWebページを介して保存されるため、スパイウェア対策ソフトなどでは頻繁に、トラッキングクッキーが検出されてしまうのである。
トラッキングクッキーによる被害
はっきり言えば、トラッキングクッキーによる被害は無いといって良い。
トラッキングクッキーでは、あなたの氏名、住所、電話番号といった個人情報が第三者に知られてしまうことは無い。 Webブラウザでの閲覧履歴をすべて監視されたりすることも無い。 また、トラッキングクッキーによってパソコンの動作に異常をきたすといった事も無い。
トラッキングクッキーがやること
トラッキングクッキーは、ユーザーのブラウジング傾向などを収集する。
では、「ブラウジング傾向とはなにか?」「これを収集するとどんな事ができるのか?」という点について説明する。
ブラウジング傾向とは?
このWebサイトを見ているソフトウェア、このソフトウェアの事をWebブラウザと言う。 ブラウジング傾向とは、このWebブラウザを利用してどのようなWebサイトを見てまわったか?という傾向のことである。
ブラウジング傾向を収集すると何ができるの?
ブラウジング傾向から、どのようなWebサイトを好んで閲覧しているのかという情報が分かる。
この情報は、どのような事に利用できるのか?というと、たとえばWebサイトに表示される広告で利用できる。 どのようなWebサイトを好んで閲覧しているのかという情報から、その人が興味・関心をもっている分野が分かる。 この情報を利用することで、的を得た効果的な広告表示が可能となるわけだ。
なお、勘違いしないで欲しいが、インターネットに存在するすべての広告がこのような手法を用いているというわけではない。
Cookieとは?
そもそもCookie(くっきー)とは、Webサイトを提供するサーバとその訪問者のブラウザ間で情報を送受信する仕組みのことである。
例えば、ポータルサイトなど会員制のサービスを提供しているようなサイトにおいて、訪問してきたユーザがユーザIDおよびパスワードを入力し、サイトへログインしたとする。
このとき、ログインユーザと対になるような識別IDを発行し、これをCookieを利用してそのユーザのコンピュータに保存させる。
そして次回訪問時にこの識別IDがサーバへと送信され、サーバ側で識別IDに対応するユーザをデータベースより見つけ出し、自動的にログイン状態にさせることで、ユーザは二回目以降の訪問時にパスワードなどを入力せずに、ポータルサイトの各種サービスを利用できるようになる。
また、掲示板などではハンドルネームやメールアドレス欄に入力した情報をCookieに保存することで、次回利用時に再度ハンドルネームなどを入力する手間を省く目的で利用されている。
第三者クッキーとは
第三者クッキー(サードパーティークッキー)とは第三者のサーバよりその訪問者のコンピュータに保存されるクッキーのことである。
通常のクッキーは、Webサイトを提供するサーバとその訪問者のブラウザ間で情報を送受信されるが、第三者クッキーとなるとサーバ上にあるHTMLなどのファイルから呼び出されている第3者のサーバのコンテンツより、ブラウザに対し送られるクッキーのことを指す。
トラッキングクッキーは多くのWebサイトを通じて、第三者クッキーとして訪問者のコンピュータに保存されるのである。